射精を経験したことのある男性なら誰でもが知っている「我慢汁」。
先走り汁ともいわれていますが、射精の前くらいになると出てくる無色透明で糸を引くあれです。
その我慢汁に関して、ネットの噂などでは「100%妊娠しない」というまことしやかな噂が根強くありますが、これは本当なのでしょうか。
情報が飛び交うこの時代に、我慢汁に関して、以下のような疑問や悩みあるのではないでしょうか。
我慢汁で妊娠するって嘘?本当?
我慢汁で妊娠する確率は?
実は我慢汁で妊娠する確率は0%ではないのです。
そこで、当ページでは、我慢汁の妊娠確立が0%を調査してわかった3つの真実についてご紹介しています。
妊娠は絶対に回避したいという方はぜひ、参考にしてください。
我慢汁とは
我慢汁とは、別名「先走り液」などと呼ばれています。
男性が勃起、射精する前に出る無色透明な分泌液のことで、医学的には「カウパー腺液」といいます。
ここからは、まず我慢汁についてどのような役割があり、どんな働きをしているのかを詳しく解説していきますね。
我慢汁の役割
我慢汁は弱アルカリ性の液体です。精子は酸性に対して非常に弱いため、尿道内を我慢汁によってアルカリ性にしておくことで、精子を守っています。
また精液が尿道を通って出てくるときに、尿と混ざらないようにする役割もしています。
実は女性の膣の中は酸性になっています。この酸性の環境を生き抜いて子宮にたどり着くため、我慢汁が精子の周りに付着して、酸性からガードする役割を持っているのです。
さらにペニスを膣内に挿入するために、いわゆるローションのような「潤滑油」的な役割もあるとされています。
我慢汁が出るタイミング
我慢汁が出るタイミングは、男性が性的に興奮して、射精しそうになるとペニスの先端から出てきます。
我慢汁は勃起後3~10分程度で出始めることが多く、長時間勃起すると量も増えてパンツを濡らしてしまうこともあります。
我慢汁が出るときは、精子が出るときのような快感はまったく伴いません。
また出ているという感覚もあまりないことが多いようです。
我慢汁の成分
我慢汁に含まれている成分は、基本的に尿と同じです。主な成分はムチンで糖と糖タンパクの混合物です。
尿と同じ無色透明で、アルカリ性ということから少ししょっぱい味になります。
我慢汁と精子の本質的な違い
精子は睾丸で作られます。精巣で蓄えられ、そこで成熟しながら射精の瞬間を待ちます。射精をするときに出てくる精液精子と分泌液の混合液です。
蓄えられていた精子が精嚢に合流して分泌液が混合されます。
この混合された精液は、さらに前立腺の分泌液と混ざり最終的に精液として尿道をと通って外に出ます。
しかし、我慢汁はあくまでも尿道球腺から出てくるカウパー液であり、そこには精子は含まれていません。
我慢汁の妊娠確立0%の調査でわかった3つの真実
純粋な我慢汁のなかには、精子は含まれていないため妊娠する確率は0%のはずです。
しかし、実際には膣外射精したのに妊娠してしまったということはとても多いのです。
なぜそのような事が起こり得るのか…。
ここからは、我慢汁の妊娠確立0%の調査でわかった3つの真実を具体的に紹介していきます。
大半の場合は我慢汁で妊娠しない
我慢汁の中には精子が存在しないため、100%我慢汁だけでは妊娠しません。
しかし、注意しなければならないのが、我慢汁の中に微量の精子が漏れ出すことがあるということです。
セックスをしている時に射精を我慢して、尿道括約筋が緩んだ内圧で精液が副睾丸から漏れて、我慢汁に混じってしまうことがあるのです。
漏れた精子はごく微量ですから大半は我慢汁では妊娠しないものの、まったくゼロとは言い切れません。
我慢汁で妊娠した例もある
我慢汁で妊娠したという例はたくさんあります。我慢汁自体には精子は存在しないので、膣内に出ても問題はありません。
しかし、尿道の中で精子が混ざってしまうことを考えると妊娠も十分可能性があるのです。
さらに我慢汁に漏れた精子の寿命は3日~7日といわれ、長い場合だと10日も生きるケースもあります。
そうなるとごく微量であったとしても、その10日間のあいだに女性の排卵があれば、精子と卵子が受精して着床、妊娠ということも十分考えられることです。
我慢汁で妊娠しないと思っている人が多すぎる
我慢汁では妊娠しないからといって、膣外射精で妊娠を回避しようとするカップルがいますが、それは間違いです。
そもそも本人が射精はまだまだと思っていても、実際には始まっている場合があるのです。
我慢汁が出ているのか、精子が漏れ出ているのか実際にわからないので、我慢汁だから妊娠はしないとは誰も明言することはできません。
我慢汁の妊娠の確率について
我慢汁に漏れた精子で妊娠する確率はどれくらいあるのでしょう。非常に低いとはいえ0%ではありません。
ある調査によると、1年間膣外射精による避妊を続けた場合、妊娠する確率は4%~18%であることが統計で分かっています。
つまり我慢汁でもこれだけの確率で妊娠するということです。
避妊で最も一般的なコンドームでも、完ぺきではありません。コンドームをつけるタイミングが重要です。
射精をする直前になってコンドームをつけるのではなく、最初に挿入するときからコンドームをつけることを徹底しましょう。
精液のついた指で膣内を触れるだけでも妊娠する可能性があります。
それほど妊娠を望まないセックスをするときには細心の注意が必要で、ピルを服用する以外、今のところ妊娠の心配が0%という避妊方法はありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
我慢汁では妊娠しないという認識は非常に危険だということがお分かりいただけてでしょうか。
「我慢汁だから妊娠しない。だから外出しすれば大丈夫」というのは、男性側の幻想でしかありません。
望まない妊娠を避けるためにも、膣外射精は絶対にしない、させないことです。
そして、コンドームを使う時には必ず、最初から付けておくことが肝心です。