昭和初期に比べると、今はほとんどの人が、高卒、専門学校、短大、大学を卒業するのがほとんどです。
そのような中、家庭の事情や引きこもりなどで中卒という人もいます。中卒で最も不安になるのが、就職できるのかどうかではないでしょうか。
中卒でも就職でき職種ってあるの?
中卒で正社員になれるの?
中卒で、将来困らない職業選択のポイントは?
一般的に中卒の人が正社員として働けるのは30%程度といわれています。数字だけをみると少なく感じます。高卒や大卒と同じ職業を選ぶからそうなってしまいます。
実際には、中卒で働こうと思ったら仕事はたくさんあるんです。
そこで当ページでは、中卒の人でも働ける職業15選をご紹介していきます。
中卒だから仕事がないと思ってトラウマになっている方は、ぜひ、参考にしてください。
現在の就職事情
就職の求人情報を見ると、ほとんどが「高卒以上」となっています。そのような求人情報を見ていると、果たして中卒から仕事を探す場合、仕事自体があるのか、正社員として働けるのか不安で一杯になってしまうのではないでしょうか。
たしかに、現代は学歴社会です。大きな企業、有名な企業、そこそこの中小企業などに就職するためには、「中卒」がネックになって、履歴書の段階で不採用になってしまうことがほとんどでしょう。
不況が長年続いている中、大学生でも待遇の良い会社、安定した会社に就職するのはハードルが高いのです。
ましてや中卒ともなれば、「なぜ、学業を途中であきらめたのか」など、人事担当からすれば「社会人としていかがなものか」ということになってしまいます。
中卒の就職は、決して楽なものではありません。学歴が高いほど高収入で、さらに働いている年数は中卒の方が長いはずなのに、生涯もらえる給料は中卒で平均2億2千万円ですが、大卒では3億3千万と1億円以上の差がついてしまうのが現実です。
しかし、中卒でも「やる気」があれば、就職できる職種はいくらでもあります。一番いけないのが「どうせ中卒だから」と後ろ向きになってしまうことです。
中卒であっても「正社員になりたい」「成功したい」「勉強したい」という気持ちを強く持つことで、いくらでも道は開けます。
中卒の人でも働ける職業15選
中卒の人でも働ける職業の筆頭は「肉体労働」でしょう。資格もあまり必要としないので、中卒でもすぐに働くことができます。
若いので「体力」「気力」でなんとかなります。そのほかには資格がなくても、仕事を続けることで資格を取っていく道です。
それでは、中卒の人でも働ける職業15選を具体的に紹介していきます。
警察官
警察官は、基本的には誰でもなれることができます。警察は中卒でもなれる代表的な職業です。
市民を守ったりすることは、やりがいや生きがいにもなります。また、体力に自信がある人には、厳しい訓練にも乗り越えることができるのではないでしょうか。
学歴に関係なく、正義感を発揮できる職業です。
- 給料相場:19~21万円
自衛官
自衛官は、中卒でも公務員になれる数少ない職業です。体力や腕力、熱い心を捧げることができます。
国を守るという責務が大きい仕事ですが、そのぶん、やりがいや誇りを持てる職業といえます。海外の赴任もあります。
- 給料相場:6万~17万円
消防官
アメリカでは、男の子の最も憧れの職業だといわれています。毎日の訓練は厳しくても、人の命を守るという仕事は、周りから尊敬の目でみられます。
誇りが持てる職業でやりがいもあるでしょう。
- 給料相場:15~7.7万円
料理人
料理人は、調理学校を出なければならないと思っていませんか。調理学校を出なくても、3年間料理店で働いた実績があれば、試験を受けることができます。
有名な料理人も中卒の人はたくさんいます。仕事さえできればOKです。師弟制度が厳しいですが、やる気を見せれば、多くの料理店が中卒でも雇ってくれます。
- 給料相場:17万~
販売員
ショッピングモールの販売員やコスメショップ、アパレル関係の販売員の多くが中卒や高卒だったりします。実績を上げれば、中卒でも評価されます。
接客や人と話すことが好きな人にはぴったりの仕事です。
- 給料相場:16~17万円
レジ打ち
スーパーのレジ打ちは、主婦のパートの人もたくさんいますが、中卒の人も多く働いています。レジ打ちは慣れれば、簡単。
それほど接客することもなく、接客が苦手という人におすすめです。
- 給料相場:15~19万円
とび職
とび職は中卒の人が働いている確率がダントツ高く、体力さえあれば誰でも雇ってくれます。
明日から仕事に入ってくれといわれることが多く、特別なキャリアは必要ありません。
とにかく体力勝負の職業といえます。ただし、高いところが苦手な人はおすすめできません。
- 給料相場:日給7,000円~10,000円程度
大工
物作りが好きな人には、大工も中卒の人にはおすすめです。自分が関わったものが形として残り続けるのは、やりがいのあるものです。
キャリアを積めば、着実に給料も上がっていきます。何よりも手に職があるというのは、将来安泰です。
- 給料相場:15~19万円
介護職員
人手不足の介護施設では、中卒の人を採用することが多くなっています。これからも、高齢者がたくさん増えてきて、需要が増えるばかり。
介護は専門的な資格も必要ですが、働きながら介護福祉の免許を取ることもできます。免許を取れば、より優遇もされます。
- 給料相場:15~17万円
トラック運転手
トラックの運転手も中卒の人が多い職業です。業務内容がとてもシンプルなので、あまり頭を使いたくない、苦手だという人にはぴったりです。
まず、運転が好きという人、不規則な生活でもOKという人におすすめです。
- 給料相場:25~30万円
水商売
実力次第でのし上がる世界です。中卒や高卒など学歴は待ってく問題ありません。
しかし、お酒を飲める年齢だったり、下戸だったりすると仕事ができないというデメリットがあります。
容姿がよければ、それを武器にすることもできるでしょう。
- 給料相場:20万円~
ネイリスト
ネイリストは女性が憧れる仕事。ネイルに興味があって感性があれば、中卒でもなれる職業です。
ただし、確実にネイリストになるには、資格があったほうが採用されやすくなります。
- 給料相場:15~20万円
営業
成績だけがものをいう世界です。学歴など全く関係のない職業です。やる気や素質があればすぐに採用してくれるところも多くあります。
成績によって、ガンガン稼ぐことができ、会社の花形にもなります。
- 給料相場:20万円~
工場
中卒の人が安定した仕事に就きたいと思ったら、一般的なのは工場で働くことです。工場も手に職を付ける仕事なので、高校を卒業していなくても雇ってくれる会社が多くあります。
自動車メーカーなど、期間工として働くこともできます。若くしてガッツリと稼いで、それを資金に商売を始めるという中卒の人もたくさんいます。
- 給料相場:15~20万円
新聞配達
新聞配達をしている人の中には中卒の人も多くいます。新聞店では常に人を募集しているので、中卒というだけで断られることはないでしょう。
住み込みで雇ってくれるところもあるので、集中して稼ぎたい人に向いています。
- 給料相場:10万円~
中卒の人が避けるべき仕事3選
中卒の求人が少ないからといって、やみくもにどんな職業でも「採用してくれるなら」と思って応募してはいけません。長い人生の中で、きっと後悔することになります。
それでは、中卒の人が避けるべき仕事3選を具体的に紹介していきます。
ブラック企業
ブラック企業は、雇った人間を消耗させて、ポイ捨てするような企業です。そのため、あまり職歴や学歴などを問題とせず、応募してきた人材をすべて採用します。
中卒で採用してもらったからといって、こうしたブラック企業に就職してしまわないように、その会社の離職率など、冷静に情報収集をすることが大切です。
ライン工
ライン工という職業は、ひたすらベルトコンベアで流れてきた製品に同じ作業をします。一日中同じことをしているので、それ以上の技術は身に付きません。
歯車のように働き続けるだけです。
アルバイトで、少しでもお金が稼げればいいという場合ならいいでしょう。
しかし、将来的にしっかりと収入を上げていきたいのであれば、早い段階でライン工から転職したほうがいいでしょう。
肉体労働
肉体労働が悪いというわけではありません。とくに男性は、学歴がない場合、肉体労働が手っ取り早いので飛びつきやすい職業です。
確かに、資格も必要なく危険な仕事であれば収入もアップします。しかし、体を壊したらもう働けません。ここが肉体労働の怖いところです。
肉体労働から始めてもいいのです。そこから資格を取ったり、勉強をしたりしてハードな肉体労働をしなくても生計を立てられるようにすることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
中卒での就職の不安は大きなものがあります。しかし「案ずるよりも生むがやすし」ということわざがあるように、あなたの「やる気」とその会社との「縁」です。
応募して不採用になったとしても、トラウマになる必要はありません。中卒を高卒にはできないのです。過去を後悔することはやめて、前を向きましょう。
ここまで当ページでは、以下のような中卒の人でも働ける職業を紹介してきました。
- 警察官
- 自衛官
- 消防官
- 料理人
- 販売員
- レジ打ち
- とび職
- 大工
- 介護職員
- トラック運転手
- 水商売
- ネイリスト
- 営業
- 工場
- 新聞配達
さらに、中卒だからといって安易に就職してはいけない職種も、以下のようにご紹介してきました。
- ブラック企業
- ライン工
- 肉体労働
中卒だからといって、就職できないということはありません。しかし、明らかなハンデはあります。そのハンデを乗り越えて、多くの中卒の人が成功者となっています。
そのためには、人一倍の努力が必要で、社会人になってからたくさん勉強をしています。そして、なによりも「ひくつにならない」強い気持ちが大切です。