毎日、仕事で疲れて、待つ人のいない部屋に帰ってくるのは味気ないなと感じている人もいるのではないでしょうか。
そんなときに心を癒してくれるのがペットですね。
でも、生き物を飼うということは、それなりに責任も伴います。「かわいい!」というだけで、飛びついてしまい、あとで後悔して捨ててしまうということが絶対にないようにしなくてはなりません。
一人暮らしの方でペットを飼おうかと迷われている方は以下のような悩みや疑問に心当たりあるのではないでしょうか。
ペットを飼う前に、注意しなくてはならないことは?
まずはどんなものを準備すればいいの?
一人暮らしでも失敗しない、飼いやすいペットってどんなものがあるの?
飼いたいけれど、飼育が難しいペットってどんなものがあるの?
一人暮らしだと寂しさもあり、何かペットなどを飼いたいな~と思う方も多いのではないでしょうか?
しかし、ペットにも飼いやすいペットもいれば、飼うのが難しいペットもいます。
当ページでは、一人暮らしの方にも、飼いやすいおすすめのペット10選について詳しくご紹介しています。
一人暮らしの寂しさを癒すために、ペットを飼いたいという方はぜひ、参考にしてください。
ペット初心者が準備するもの
ペットを家族の一員として迎えるためには、そのペットによってさまざまな準備が必要です。
たとえば、エサはもちろんのこと、寝床であるゲージ、食事をするために器、散歩に行くためのリードや首輪、部屋の温度設定など、ペットが快適に過ごせる環境をつくっていくことが大切です。ペットショップの店員さんに、細かくアドバイスしてもらいましょう。
さらに、一人暮らしの場合には、日中ペットだけで留守番させることになります。
そんなペットの様子が気になるという人は、ペットを監視できるネットワークカメラをセットしておけば、会社にいても様子が確認できます。
最初にあせって、いろいろなものを買いそろえなくても、ペットに必要な最低限のものを準備して、その後、徐々にそろえておくといいでしょう。
同時に、飼い主としての心の準備も大切です。そのときは、「欲しい!」という感情に流されてしまいます。
しかし、一人暮らしの場合、家族と同居しているのとちがって、面倒を見るのはあなた一人です。また、転勤や転職、結婚など、さまざまな生活の変化があるかもしれません。そのときにも、しっかりとペットの面倒を見る自信はありますか?
ペットはおもちゃではありません。飽きたら捨てるという無責任な人は、絶対に飼わないことです。
またカメなど、寿命が長い生き物は、最後まで面倒が見られないかもしれません。その時には、引き継いで面倒を見てくれる人を探さなくてはなりません。
このように衝動に駆られて「なんとかなるさ」といった安易な気持ちでペットを飼うのはペットにとって不幸になることが多いものです。
5年、10年、20年。ペットと一緒に暮らしていける自信がなければ、キッパリとあきらめて、猫カフェなどで癒してもらいましょう。
一人暮らしでも飼いやすいおすすめのペット10選
じっと自分の帰りを待っていて、帰ってきたときに体全体で喜びを表してくれる様子を見ると、疲れなど吹き飛んでしまいますね。
また、ツンデレなペットもそれなりに可愛い。一緒に生活していれば、どんなペットも心が通い合うもので、孤独感も薄れてくるでしょう。
まずは、自分が飼ってみたい、一緒に生活してみたいと思えるペットを選びます。そのうえで、今の自分の生活環境とマッチするかどうかを考えてから決めましょう。
それでは、飼いやすいおすすめのペット10選を具体的に紹介していきます。
猫
ペットの代表といえば猫ですね。猫は犬と違って、一人ぼっちの時間があまり苦痛にならないので、一人暮らしの人にとっては、飼いやすいと言えます。猫なら散歩も必要ありません。
また、広いスペースを必要としないので、一人暮らしの部屋でもストレスを軽減してあげることが比較的簡単です。
ペットショップで購入するなら、値段はピンキリです。猫の里親を募集しているボランティア団体もいるので、そちらもチェックしてみましょう。
ハムスター
ハムスターは子供から大人まで幅広く愛されており、飼いやすさから人気があります。
ケージで飼うので部屋が汚れませんし、掃除も楽です。エサ、用具などにあまり費用がかからないというメリットもあります。
賃貸でペット不可の部屋に住んでいても、ハムスターは大体どこもOKがもらえるので、ペットをあきらめていた人にもオススメ。値段は500~2,000円くらいです。
ただし、ハムスターは寿命が短く、3~4年でお別れしなくてはなりません。また、病気などに罹った場合、診てくれる病院が少ないということがあります。
ウサギ
小学校などでウサギの飼育をした経験があるという人も多いのではないでしょうか。
両手に乗ってしまうくらいのミニチュアサイズのウサギもいれば、小型犬くらいの大きなウサギもいます。家の中で飼うにも鳴き声が小さく、臭いが気になりません。また、散歩も必要ないので、一人暮らしでも飼いやすいペットです。寿命は6~8年。値段は3,500~9,000円くらいです。
ウサギはとても神経質な動物です。環境の変化に弱く、体調を壊してしまいます。
人の出入りが激しかったり、大きな音を立ててしまったりする環境だと、神経症になって、病気になることもあるので注意しましょう。
モルモット
動物園のふれあいコーナーにいる定番の動物ですね。群れで暮らすのがモルモットの習性ですが、一匹で飼うこともできます。
一匹の場合、飼い主さんのもとに来て寂しさを紛らわすので、親密度もグッと上がりますね。寿命は5~7年。値段は2,500~5,000円くらいです。
モルモットは、身体のわりに鳴き声が大きく、最初はびっくりするかもしれません。
また、モルモットは、習性で生きているので、食事なども決まった時間にあげないと体調を壊してしまいます。
不規則な生活をしている人にとっては、モルモットの生活リズムに合わせるのが、ひと苦労かもしれません。
デグー
デグーは、ハムスターとモルモットのちょうど中間くらいの大きさで、最近人気が急上昇している動物です。
見た目はネズミにそっくりでが、人懐っこくて、しっかり愛情表現もしてくれます。知能も高いので、名前を呼ぶとちゃんと来ますし、しつけもしやすいのも特徴です。寿命は5~7年。値段は2,500~4,000円くらいです。
デグーは爪が鋭いので、じゃれ合っていたり、ケージに返そうとしたりしたとき、離れたくなくてしがみつかれたりすると爪で引っかかれたりすることもあります。
こまめに爪を切ってあげましょう。
チンチラ
チンチラというと、ファーを連想する人も多いのではないでしょうか。最近では、ペットとして購入する人も増えてきました。
ふわふわの毛におおわれて、つぶらな瞳が愛らしい動物です。見ているだけでも癒されますね。チンチラだけに触り心地も大満足です。寿命は8年~10年。値段は1万円~8万円くらいです。
チンチラは、寒い地域に生息する生き物です。そのため、日本のような高温多湿の気候では、夏場にエアコンは必需品です。
飼い主さんが外出中の日中でも、室内は26度以下に保っていなければならないので、夏の電気代は覚悟が必要になりますね。
フェレット
室内でペットとして飼っている人も多く、知らない人が触っても噛みついたりしないなど温厚なところもペットとして人気のある秘密です。
リードを付けてのお散歩もできるので、よりコミュニケーションが深まります。寿命は8~9年。値段は3,500~6,000円くらいです。
フェレットは、もともとイタチの仲間でくさい臭いを出す習性がありますが、この臭いを出す臭腺を取ったことで、ペットとして飼えるようになりました。とはいっても、おならなどはやはり臭いですし、獣臭さもあります。こういったニオイに敏感な人は向かないかもしれません。
鳥類
セキセイインコ や 文鳥 など、メジャーな鳥であれば初心者でも比較的簡単にペットとして飼うことができます。
鳥かごの中で飼えるので、部屋の広さは関係ありません。とても賢くて、オカメインコなどは自分の名前を憶えておしゃべりするなど、芸達者。寿命は5年~8年。値段は600円~1,800円くらいです。
室内で放し飼いにするときには、外に逃げ出さないように注意をしたり、羽を定期的に切ったりします。
また、鳥かごもこまめに掃除しないと、部屋ににおいがこもってしまいます。
リクガメ
縁日などでミドリガメが売られていたりして、小さいころから触れ合う機会も多いカメです。
そんななか今、ペットとして人気があるのがリクガメです。野菜の餌を手に持って食べさせられます。また、陸上に棲むため水場を作る必要はありません。その動きはユーモラスで、見ていて飽きませんね。リクガメの値段は10,000~30,000円くらいです。
リクガメの寿命は長く30年~50年程です。長寿であるというメリットは、そのままデメリットにもなります。
種類によっては自分より長生きすることになるので、最後までカメの面倒をみられない人や、引き継いで世話してくれる人が見つからない場合には飼うのをやめたほうがいいでしょう。
金魚
金魚は、水温や空気など、設備を整えて環境にだけ注意してあげれば、あまり難しくはありません。
エサ代もそれほどかかりません。見ているだけでも癒されるので、毎日お疲れで帰ってくるという人にはおすすめです。寿命は2~5年。値段は200~1,500円ほどです。
お散歩もしなくていいので、楽といえば楽ですが、触れ合いを求めている人には、少し物足りないかもしれません。
逆に飼うのが難しく上級者向きのペット5選
単に「かわいい」「流行っている」「珍しいペットが欲しい」といった理由だけで、そのペットの生態を知らずに購入すると、あとから大変な思いをするケースが後を絶ちません。購入したペットショップに返却したり、動物園にお願いしたり、最悪なのは、捨ててしまうことです。捨ててしまうと、生態系にも影響を及ぼすので、絶対にやめましょう。
それでは、逆に飼うのが難しく上級者向きのペット5選を具体的に紹介していきます。
ハリネズミ
SNSなどにアップされて、にわかに人気が高まってきたハリネズミです。現在、日本で唯一ペットとして販売・飼育が許可されているのは「ヨツユビハリネズミ」だけです。ヨツユビハリネズミは、熱さにも寒さにも弱い動物ですから、温度管理を徹底して行わなくては衰弱してしまいます。
ハリネズミの環境適温は24~29度、湿度は40%前後です。また、元々警戒心が高く、単独で行動するハリネズミは、コミュニケーションが苦手です。慣れることはあっても、なつくことはほとんどありません。そのため、トイレといった基本的なしつけも難しいのです。
また、自然界のハリネズミはおもに昆虫などを採取してその栄養を補っています。
ペットとして飼育する場合にも、栄養面の観点から副食としてコオロギやミールワームといった虫を与えることが推奨されています。このエサやりが苦手という初心者も多くいます。
フクロウ
ハリーポッター人気につれて、フクロウの人気も高くなってきました。
いろいろな種類があり、見ているだけでもとてもキュートで癒されます。フクロウを飼う上で一番大切なのが「ストレスを溜めない環境」です。小さすぎるゲージでは、ストレスがたまってしまうので、できるだけ大きいものを用意します。「気温」「湿度」「止まり木の種類」など、購入する前の環境をできるだけ細かく店員さんに聞いておきましょう。
またエサもとても重要です。エサは新鮮な生肉です。
ラットやヒヨコ、ウズラのなどをさばいて、一口大に切って与えます。フクロウは血から必要なビタミンやミネラルを、骨からカルシウムなどを摂取するので、血や生臭いにおいが苦手な飼い主さんが、こうした生餌をあまり与えず、餓死させることが多いので、飼う前にきちんとしたエサが上げられるかどうか、覚悟が必要です。
リス
ご存知の通り、リスはもともと野生の動物です。野山を好きに駆け回る動物です。
運動量が多いため、ケージだけで飼育していると運動量が足りず、ストレスがたまって寿命が短くなってしまうことがあります。
リスは決まった場所に排泄をする習性を持ちません。犬や猫のようにトイレのしつけはできないと考えてください。
そのため、きれい好きな方はオススメできません。リスは、夏は暑さに弱く、冬は寒さが過ぎると冬眠してしまうため、部屋の温度調整にも気を遣います。
モモンガ
目が愛らしく、木から木に豪快に飛び回るモモンガを飼ってみたいという人は多いのですが、とても飼いにくい動物です。
まず、モモンガは夜行性のため、寝ている間に活発に動き回るので、寝不足になるかもしれません。
また、トイレも、飛び回りながら室内で排泄をしてしまうということもあります。さらに、縄張りを主張するため、きつい体臭を放つという難点もあります。
カブトムシ
昆虫好きの王道、カブトムシ。でも意外と、無事成虫になるまでが飼いにくいのです。
成虫になるまでは絶対に手を触れてはいけません。ただ、ひたすらじっと待たなくてはなりません。
また、柔らかい土とか、環境がよくないと、成虫になった時、羽が広がらなかったり、角が途中でなくなったりします。とてもデリケートなので、飼いにくいペットといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ペットのいる生活は、寂しさから解放され、さらに愛情を注ぐ対象ができることで、生活にもメリハリができますね。疲れた心を癒してくれるパートナーといってもいいでしょう。
このページでは、以下のような一人暮らしでも飼いやすいおすすめのペットをご紹介してきました。
- 猫
- ハムスター
- ウサギ
- モルモット
- デグー
- チンチラ
- フェレット
- 鳥類
- リクガメ
- 金魚さらに、いくら可愛くても、実際に飼いにくいペットも、以下のようにご紹介してきました。
- ハリネズミ
- フクロウ
- リス
- モモンガ
- カブトムシ
ペットを一時しのぎのおもちゃのように考える人もいますが、そのような人はペットを飼う資格はありません。
「自分は絶対に大丈夫」と思っても、一人暮らしの場合には、とくに自分が病気になったり、長期出張に行かなくてはならなかったりするケースもあります。
そのようなときには、どこで預かってくれるのか、誰が面倒を見てくれるのかまで考えて、ペットを飼うようにしましょう。