両目が同じ方向を見ていない。いわゆる「ロンパリ」といわれている症状が斜視です。
子供だけに現れると思っている人もいますが、実は、大人になってから発症することが増えているそうです。
まっすぐ見ているつもりなのに、どちらか一方の目がずれていませんか?
疲れ目でもないのに、物が二重に見えることがありませんか?
よくつまずいたりしませんか?
ふとした時に目が斜めに動いてしまって違和感がある。そのような症状が出ている場合はとても危険なことです。
すぐにでも斜視について理解し治す方法を考えなければいけません。
当ページでは、斜視になる3つの原因と斜視を治す5つの方法についてご紹介しています。
斜視かもしれないと不安を感じている方はぜひ、参考にしてください。
斜視になる3つの原因
斜視とは、左右の視線が一致しない状態のことです。通常、物を見るときには、右眼、左眼が常に連動して動き、見ようとする目標の方向に向いています。
しかし、この動きが上手くできずに、片方の眼が目標を見ているに対して、もう片方の眼が目標とは違う方向を向いてしまいます。
斜視は、立体感を感じなくなったり、物が二重に見えたり、使われない斜視がある方の眼の視力が極端に落ちて弱視になったりします。
それでは、ここからは斜視になる3つの原因を具体的に紹介していきます。
眼の筋肉や神経などの異常
眼を動かす筋肉や神経に、わずかでも異常があると、眼の位置がずれて両眼が一緒に正しいものを見ることができずに斜視になります。
両目で物を見て立体感をつかむ機能が弱くなったり、片側の視力の発達が妨げられたりします。
遠視
眼はものを見るときに、そのものにピントを合わせようとします。近くを見るときには、眼は内側に寄ります。
遠視になると、強くピントを合わせなければはっきりと見えないため、眼が極端に内側に寄って、斜視になる場合があります。
脳の一部の異常
小さいときに頭に怪我を負ったことが原因で、脳の一部に後遺症が残ったり、生まれつき脳の一部に異常があったりした場合、目で見た映像が脳に正しく伝わっていないので、両眼機能が正常に保つことができません。
両眼で物を捕らえることができずに、斜視になる場合があります。
斜視を治す5つの方法
斜視という病気は、見た目に明らかな場合も多く、本人にしかわからない精神的な負担もある病気です。
子供に多い病気だと思われていますが、最近では、パソコンやスマホの普及で、眼を酷使する大人が増えて、大人になってから斜視になったという人も多くいるそうです。
斜視は、放置すると進行する場合もあるので、適切な治療を早期に行う必要があります。
それでは、斜視を治す5つの方法を具体的に紹介していきます。
【動画】ビジョントレーニング
オプトメトリストとは. 眼の機能を検査して、視力の問題や眼の異常をみつけたり、メガネやコンタクトレンズを扱ったりするスペシャリストです。
そのオプトメトリストが教えてくれる眼のトレーニング。やった前と後とでは、視力にアッと驚くような違いが。
ビジョントレーニングに関しては以下の動画を参考にしてみてください。
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【動画】眼筋トレーニング
眼筋のトレーニングをするためのビデオです。顔を動かさず、目玉だけで緑の光を追いかけて下さい。
毎日少しずつトレーニングすることにより、眼球をスムーズに動かすことができるようになります。
眼筋トレーニングに関しえては以下の動画を参考にしてみて下さい。
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コンタクトレンズ・メガネを使う方法
コンタクトレンズやメガネを装着することで、斜視の原因となっている遠視を矯正し、両眼で正常に見えるようにして両眼視をさせます。
遠視が原因となる調節性内斜視というタイプの人はこの方法が有効です。
プリズム処方
メガネにプリズムを入れて光を屈折させ、斜視になっている方の眼を正常な目と同じように見えるようにする方法です。
斜視自体が治るわけではありませんが、プリズムメガネの装着により、両眼視機能を確保しやすくなり、物が正常に見えるようになります。
両眼視機能訓練
斜視のタイプによっては、自分で視線のズレを改善できることもあります。とくに、外斜視の人は、鏡を見ながら、自分で意識して視線のズレを直してみましょう。
その感覚を体にしみこませることで、少しずつ外斜視が矯正されていきます。
斜視の陰に潜む怖い5つの病
斜視になる原因は、眼や脳の障害だけではありません。病気によって斜視になることもあります。
眼の異常を訴えて受診したら、他の病気によるものだったということも珍しくありません。
それでは、斜視の陰に潜む怖い5つの病を具体的に紹介していきます。
動眼神経麻痺
瞼が垂れる、眼の動きが悪い、眼が外側に向いてしまったことを主症状として発症します。
瞳孔障害がある場合は、脳動脈瘤である可能性が高く、頭痛を伴うこともあります。
脳動脈瘤の破裂は、クモ膜下出血を発症して、命にかかわることもあるので、早急にMRIなどの精密検査や脳神経外科による処置が必要になります。
内側縦束症候群(ないそくじゅうそくしょうこうぐん)
脳梗塞や多発性硬化症が原因で、脳の内側縦束という部分に障害が起こると、片眼の内側への眼の動きが阻害されて、外斜視となります。
外転神経麻痺
眼球を外側に動かす神経がマヒし、物が二重になるなどの自覚症状があります。原因としては、脳血管障害、糖尿病、頭部外傷などが考えられます。
通常は片側だけですが、脳腫瘍などで頭蓋内圧が高まることで、両眼の外転神経麻痺を引き起こすこともあります。
輻湊(ふくそう)けいれん
輻湊とは「より目」のことです。意思に反し過度に働き、内斜視となる状態をいいます。原因としては、ヒステリーやうつ病が多いといわれています。
脳出血や脳腫瘍が原因の場合もあるので、頭蓋内の画像検査が必要となります。
甲状腺異常
甲状腺機能の異常によって、眼球運動障害、眼瞼腫脹、眼瞼後退、眼球突出などを引き起こします。よく知られているのがバセドー病です。
眼周囲の筋肉が腫大し、眼球運動障害がでることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
斜視は、治らないと思っている人もいますが、矯正したり、手術したりすることで完全に直らないにしても、目立たなくすることはできます。
斜視であることをコンプレックスに思っている人は、眼科で相談してみましょう。
ここまで当ページでは、以下のような斜視を治す方法をご紹介してきました。
- 【動画】ビジョントレーニング
- 【動画】見るだけ簡単!眼筋トレーニング 眼球の動きを向上させよう!
- コンタクトレンズ・メガネを使う方法
- プリズム処方
- 両眼視機能訓練
さらに、斜視の陰に潜む怖い病も以下のようにご紹介してきました。
- 動眼神経麻痺
- 内側縦束症候群
- 外転神経麻痺
- 輻湊けいれん
- 甲状腺異常
斜視は、弱視や物が立体的に見えないといった原因になります。子供の場合は、家族が見つけてあげる必要があります。
早期発見・早期治療することで、斜視が目立たなくなり、視力の障害もなくなります。