
暑い夏を乗り越えて、「食欲の秋」といわれる季節。
一般的には過ごしやすくなり、紅葉や食といった秋の楽しみが増える季節ではありま。
しかし、「なぜか、毎年元気が出ない」「イライラする」、「気分が落ち込む」、「人と会いたくない」…
秋から寒くなる冬の季節にかけて、このような精神的な変化に、心当たりがある方も居るのではないでしょう。
それは、もしかすると、冬季うつ病かもしれません。
冬季うつ病ってどんな病気?
冬季うつ病にはどんな対策をしたらいいの?
冬季うつ病になってしまったら、どう付き合っていけばいいの?
家族・友人が冬季うつ病になってしまった場合、どう接すればいいいの?
老若男女関わらず、秋から冬に気をつけたいのが「冬季うつ病」です。
一般のうつ病と似ている症状であるものの、発見が分かりにくいと言われています。
そんな冬季うつ病ですが、気持ちの持ち方や、物事への考え方、日常の生活習慣を少し見直してみることで、精神安定剤や投薬治療に頼らず治すことが可能です。
そこで、当ページでは、冬季うつ病治療に必要なケア対策方法10選についてご紹介しています。
もしかすると、「冬季うつ病」という精神的な病に悩まされている方や、心当たりのある方は、ぜひ、参考にしてください。
冬季うつ病とは
冬季うつとは季節限定の季節性感情障害です。
その期間は10月~11月に始まり、翌年の2月~3月くらいになると治まります。
決定的な原因はまだ分かっていませんが、日照時間が短い欧米、北欧ではとても有名な病気で、高緯度の地域や冬の日照時間が少ない国で患者が多発している傾向にあります。
日本では、北海道や東北、北陸地方の日本海側で多く発症する傾向がああります。
冬季うつの最大の特徴は、一度発症すると毎年同じ時期に繰り返すということです。
秋冬以外には元気なのに、一定の季節になるとなぜか気持ちがふせって、やる気が出なくなり仕事にも支障をきたすようになります。
もうひとつ、冬季うつは通常のうつと全く逆の症状を表します。
それは「過眠」と「過食」です。
まるで、自然界の動物が「冬ごもり」するかのように食べて眠るのです。
通常のうつだと食べられない、眠れないというのが一般的な症状ですから、周りから見てもやつれ、痩せていくので心配されます。
しかし、冬季うつは、たんなる「怠け者」にしか見られず、本人は苦しんでいるのに、周りからは非難の目で見られるというつらい状況に追い込まれてしまいます。
仕事や日常生活にも支障がなく、冬季うつが軽度の場合は、暖かくなる季節を待てばいいのですが、「つらい」と思ったら、精神科や神経科で相談しましょう。
代替療法、さらに生活習慣の改善などの治療法があります。
そのような、治療法を試してもどうしても改善されない場合は、薬物療法の治療も効果的です。
心配せずとも、一度、医師と相談して治療すれば必ず治る精神疾患なのです。
冬季うつ病の対策方法10選
冬季うつの原因は、日照時間や遺伝的な光感受性の強弱が関係していることが指摘されています。
太陽との関係が深まる日中の過ごし方や睡眠、そして食生活などの生活習慣を一度見直す必要があります。
それでは、冬季うつ病の対策方法10選を具体的に紹介していきます。
日光を浴びる
冬季うつの改善には、日光を浴びること。それも目から受ける光の刺激が重要になります。
寝室のカーテンを開けておいたり、レースのカーテンにしておくこと、できれば窓際で寝るなどして、朝日を浴びることです。
朝シャワーを浴びる
冬季うつの人は、とにかく朝起きられないというのが特徴です。
朝起きたら、熱めのシャワーを浴びましょう。ふくらはぎやお尻、お腹、背骨を重点的に温めるだけで、体と脳を覚醒させることができます。
青魚を食べる
冬季うつは北欧などの日照時間が少ない地域で多いのですが、唯一アイスランドでは、発症率が少なくなっています。
これは、アイスランドの魚中心の食生活に関係しているといわれています。
サバやサンマ、イワシなどの青魚に含まれるDHAなどの抗うつ効果のある物質を多く摂取して、うつ症状の改善に役立てましょう。
ストレスをためない
ストレスによって、自律神経のバランスが崩れると睡眠や満腹中枢といった神経も狂ってきます。
通常のうつなどにも共通することですが、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。
規則正しい生活を心がける
早寝早起きが大切です。
仕事柄それは無理だという人も、毎日決まった時間に寝て、起きるという習慣を大切にしましょう。
生活規則がバラバラだと、体も脳も必要以上に疲れてしまい、その疲労が積み重なっていくことで冬季うつを発症します。
太陽のもとでウォーキング
日光のもとで早歩きするだけでも、冬季うつに効果的です。
身体を動かすことで、神経伝達物質の「ドーパミン」が分泌され、気分を高揚させる働きがあります。
気分が落ち込んだときこそ、体を動かしましょう。
食事でセロトニンを摂取する
冬季うつに限らず、うつ症状の原因は神経伝達物質のセロトニン不足だといわれています。
セロトニンは食物に含まれる必須アミノ酸の一種、トリプトファンから作られます。
チーズ、大豆、赤味魚、肉類、バナナなど良質のたんぱく質を摂取するようにしましょう。
糖質を控える
冬季うつになると、とにかく甘いものが欲しくなったり、炭水化物が無性に食べたくなるといった嗜好の変化があらわれます。
砂糖や小麦粉などを多く摂取すると、胃腸の消化機能が落ちてきます。
そうすると神経的な症状やホルモンバランスが乱れてくるので、冬季うつの期間は、意識して糖質を抑えた食生活に変えましょう。
寝る前にハチミツ入りホットミルクを飲む
牛乳に含まれるトリプトファンというアミノ酸がセロトニンの原料になります。
さらにハチミツに含まれるブドウ糖がトリプトファンの吸収を助けてくれます。
また牛乳はカルシウムを多く含み、寝る前に飲むことで神経興奮を抑え、すんなりと眠りにつくことができます。
専門家に相談する
「つらい」「死にたい」など、精神的に追い詰められたり、生活に支障が出てしまうほどに重症な冬季うつの場合、専門家に相談しましょう。
薬物治療、心理療法に加え、光療法によって人工光を照射し、日照量を補って症状を改善させる治療法が冬季うつには効果的です。
冬季うつ病との付き合い方

つらい時期を過ぎれば、何事もなかったように明るい笑顔が戻ります。
このつらい時期を無事やり過ごすためにも、冬季うつ病との上手な付き合い方をしていきましょう。
まず冬季うつが発症している時に注意したいことがあります。
冬季うつを自覚して、この時期は特にやってはいけないことを以下に示します。
- 重要なことは決定しない
- 頑張りすぎない
- 友人との関係をニュートラルにしておく
- できるだけトラブルを回避する
- 周りの理解を得る
今の自分は通常の自分ではないことをしっかり理解しておきましょう。
気持ちが落ち込んだり自暴自棄になることで、会社や学校を衝動的に辞めてしまったり、お金の貸し借りといったことなど人生を左右する重要なことは「判断能力がない」として決定しないようにしましょう。
また友人などまわりとのトラブルも発生しがちです。
ある程度の距離を保ちながら、失言やケンカなどのトラブルを避けましょう。
また、家族や周りの親しい友人、できれば仕事の上司や仲間などに「自分は今、冬季うつという状態だ」ということを理解してもらえるように、普段から努力しておくようにしておきましょう。
家族・友人が冬季うつ病になってしまった場合
もし家族や友人が冬季うつになってしまったら、どのように接したらいいのでしょう。
まず一番苦しんでいるのは、当の本人であることを忘れずに接してあげましょう。
どうにかしなくちゃと心の中で葛藤しているにもかかわらず、どうにもならないのがうつ病です。
しかも、冬季うつの特徴「過眠」「過食」は周りから「病気」だと思われないところがさらに本人を苦しめています。
まずは「冬季うつ」とは、どのようなものなのかを知ることです。
そしてよかれと思った言葉も、冬季うつ状態の人にとっては心にグサッときてさらに症状を重くしてしまいます。
冬季うつの人に行ってはいけない言葉として、以下の言動は特に注意するよういして下さい。
- 怠けているんじゃない
- 本当に病気なの
- いつ治るの
- あまり落ち込まないで
- ~してみたら
冬季うつの症状は、ただゴロゴロしているように見え、さらによく食べることから病気には見えにくいのです。
だから責めるような言葉を使ってしまうと、さらに追い詰めることになります。
いつ治るのという言葉も、間接的に病気である本人を責めてしまうことになります。
さらに「あまり落ち込まないで。大丈夫よ」といった励ましの言葉も、本人にとっては「何もわかってくれていない」と受け止めて、傷ついてしまいます。
「~してみたら」も同様にそうしたくてもできない状態の人にとっては、さらなるプレッシャーを与えることになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
うつ病に関しては、社会的に理解が深まってきていますが、冬季うつに関しては、まだまだ周囲の理解もされていません。
さらに、本人も冬季うつの存在を知らずに苦しんでいることが多いようです。
当ページでは、以下10の冬季うつ病治療に必要なケア対策方法をご紹介してきました。
- 日光を浴びる
- 朝シャワーを浴びる
- 青魚を食べる
- ストレスをためない
- 規則正しい生活を心がける
- 太陽のもとでウォーキング
- 食事でセロトニンを摂取する
- 糖質を控える
- 寝る前にはちみつ入りホットミルクを飲む
- 専門家に相談する
冬季うつは秋から冬に発症し、10時間以上寝ても眠くてたまらない、炭水化物や甘いものが異常に食べたくなる、体重が増えるといった特徴があります。
もし、これらの症状が現れ、毎年繰り返すようなら、冬季うつを疑って病院を受診するようにしましょう。



