最近、下痢で悩まされている人が増えているそうです。下痢が慢性的に続く事で悩まれている方、もしかしたら、重大な病気かもしれません。
電車の中や会議中など、急にお腹が痛くなって、トイレに行きたくてもいけない状況が続くと、会社や学校に行くのも恐る恐るになってしまいますよね。
実際、下痢が原因で登校拒否や引きこもりになることもあり、社会問題にすらなりつつあるのです。
あなたも、最近、下痢が続いていませんか?
いつ下痢が起こるかと不安ではありませんか?
下痢の原因がわからず、病気が心配で不安に思っていませんか?
最近では、食中毒も流行っていますので、下痢が続くという方は、正しい対処をしていきましょう。
そこで、当ページでは、下痢が続く場合の対処法10選についてご紹介しています。慢性的な下痢に悩んでいるという方はぜひ、参考にしてください。
下痢が続く原因について
口から入った食べ物や飲み物は、胃で消化されて、小腸、大腸を通過していきます。その間に栄養分や水分が吸収されて便という形になっていきます。
消化された食べ物は、腸の「ぜん動運動」によって、移動していきますが、このぜん動運動が何らかの理由で活発になると、下痢になってしまいます。
下痢の症状というのは、便の水分量が増えて液状になってしまう状態です。ぜん動運動が活発になり過ぎて、うまく腸内に水分が吸収されずに便に残ってしまうからです。
逆にぜん動運動が鈍くなると、便の水分が少なすぎて便が固くなり便秘になります。
健康な人でも、食べ過ぎや飲みすぎ、お腹を冷やしたときなどに下痢が起こることがあります。
また、食中毒に代表されるように細菌やウイルスによって激しい下痢症状があらわれることがあります。これらの下痢は「急性下痢」といいます。
急性下痢は、原因を取り除くことや安静にしていることで短期間で治るケースがこがほとんどです。
一方、2~3週間以上も下痢が続いている症状を「慢性下痢」といいます。原因は様々ですが、病気が原因の場合もありますし、精神的なストレスが原因の場合もあります。
いずれにしても、下痢が長く続くようであれば、「いつ下痢に襲われるか」という不安が付きまとって、それが下痢をさらに悪化させる要因にもなるので、早めに病院を受診して、原因を突き止めることが大切です。
下痢が続く場合の対処法10選
下痢が続くと常にトイレを意識してしまいます。「電車に乗っているとき、会議中にお腹が痛くなったらどうしよう」という恐怖心や不安がストレスになっている人もいるのではないでしょうか。
このストレスがさらに高まると、家から外に出るのも怖くなってしまうといいます。
それでは、下痢が続く場合の対処法10選を具体的に紹介していきます。
冷たいものを摂らない
冷たいものは、腸への直接的な刺激になります。さらに、お腹を冷やすことで、内臓全体の働きも悪くなって、下痢を悪化させます。
水は常温のものを飲むように心がけ、アイスなども控えるようにしましょう。
食事をしない
胃腸炎で下痢が止まらない時は1~2日ほど胃腸を休めるためにも食事を取らずに、水分だけ飲んで絶食します。
食事を取っても腸内が荒れているので下痢が悪化するだけなので控えるべきであり、1~2日ほどなら、体力などにも影響はありません。
消化に優しい食事を食べる
胃腸炎の下痢が続く時は消化によい食事を食べましょう。できるだけ胃腸に刺激を与えないように、うどんやおかゆを中心に食べるようにします。
下痢の間も野菜を取ることは大切ですが、食物繊維が豊富なゴボウやサツマイモなどは、控えたほうがいいでしょう。
水分を取る
下痢が止まらない時は脱水症状になる危険性があるので、水を多く飲むようにして、対処しましょう。補給する水分は、冷たい水よりも白湯や経口補水液などがおすすめです。
刺激物を取らない
下痢が続く時には、刺激が強いお酒・コーヒー・炭酸飲料・唐辛子・柑橘類・牛乳などは刺激が強いものは避けましょう。
下痢が悪化してしまうので、下痢が完全に治るまで摂取を控えるようにします。
下痢止めや吐き気止め薬を使わない
下痢が続くからといって、安易に下痢止めを飲んではいけません。とくにウイルスが原因で胃腸炎の下痢が止まらない場合は、ウイルスを体内に閉じ込めてしまいます。
下痢止め薬や吐き気止めの薬を服用をしない方が早く治るので控えた方がよいでしょう。
体を温める
下痢の悪化を防いで、胃腸の働きをよくするために、体を温めましょう。
湯船にじっくり浸って、体の芯から温めたり、腹巻をしてお腹を温めたり、手足を冷やさないようにしましょう。
他に体を温める方法として、暖かい飲み物をゆっくり飲むのこ有効的で、体を温めてくれます。
牛乳を飲むのをやめてみる
牛乳を飲むと必ずお腹が痛くなるという人は、乳糖不耐症かもしれません。体質的に牛乳に含まれるラクトースを分解するための酵素を持っていないためです。
ラクトースを含まない牛乳に変えるか、牛乳を飲むのをやめてみましょう。
梅干しを食べる
昔から、下痢の時には梅干を食べろといわれています。これは、梅干しが含むビルビン酸に腸の蠕動運動を正常にする働きがあり、下痢を治す働きがあるからです。
梅干しは塩分が多いので何個も食べるのは避けましょう。
病院に行く
下痢が何日も続くようであれば、何らかの病気が原因かもしれません。
不安に思って毎日を送っていると、さらに下痢が悪化してしまうこともあるので、病院に行って、詳しい検査をしてもらいましょう。
下痢が続くことによって疑われる5つの病気
急性の下痢に関しては、原因が明確なものが多いのですが、慢性の下痢に関しては、下痢が始まった時期や原因がはっきりしないことが多いものです。
下痢が長く続くと肉体的な負担もさることながら、精神的にも不安や恐怖といったストレスがかかることになるので、病院で検査をしてもらいましょう。
病気が原因の下痢だった場合、治療によって緩和されたり、重篤な病気を見つけたりすることができます。
それでは、ここからは下痢が続くことによって疑われる5つの病気を具体的に紹介していきます。
過敏性腸症候群
慢性下痢のなかで、もっとも多い現代病の一つで、若い人を中心に増えています。最も多いストレスや緊張、不安などによる精神的な影響や、疲れや睡眠不足などが原因となっている「過敏性腸症候群(IBS)」です。
腸そのものに異常はないのですが、ストレスや緊張によって慢性的に下痢を繰り返してしまう病気で、慢性下痢の約70%を占めるといわれています。
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は、自分自身の過剰な免疫反応によって腸の粘膜が攻撃される病気です。腸に炎症が起きてただれや潰瘍をつくり、血便や粘血便、下痢、腹痛などに悩まされます。
大腸がん
大腸がんとは、大腸にできる腫瘍で、周囲の組織に浸潤や転移を起こす悪性腫瘍のことです。日本人のがんの中で1位となっています。
早期の大腸がんでは、自覚症状がないことが多いのが特徴です。がんが進行すると、下痢と便秘を繰り返し、下血、血便などの症状が現れます。
乳糖不耐症
日本人に多いのが、乳糖不耐症というラクトースを上手く分解できない体質の人です。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり下痢になったりする人は、この乳糖不耐症の疑いがあります。
日本ではまだラクトースフリーの牛乳は一般的ではありません。また、無脂肪乳が無乳糖乳だと勘違いして飲むと下痢を起こすケースもあります。
クローン病
クローン病は消化管のあらゆる場所に、慢性的な炎症や潰瘍が起こる病気です。小腸に炎症や潰瘍ができることで、消化・吸収がうまくできなくなり、下痢しやすくなります。
場合によっては腸に穴が開いてしまうこともあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
下痢というのは、私たちの健康のバロメーターのようなものです。暴飲暴食など日常的な不摂生を指摘するサインでもあり、何らかの病気が発生していると知らせてくれるサインでもあります。
そこで当ページでは、以下のような下痢が続く場合の対処法をご紹介してきました。
- 冷たいものを摂らない
- 食事をしない
- 消化に優しい食事を食べる
- 水分を取る
- 刺激物を取らない
- 下痢止めや吐き気止め薬を使わない
- 体を温める
- 牛乳を飲むのをやめてみる
- 梅干しを食べる
- 病院に行く
また、下痢の原因が病気の場合もあります。下痢が続いた場合、以下のような病気が疑われます。
- 過敏性腸症候群
- 潰瘍性大腸炎
- 大腸がん
- 乳糖不耐症
- クローン病
活発になり過ぎたぜん動運動を抑えるには、下痢止め薬が有効です。しかし、下痢止め薬といっても症状と目的によってさまざまな種類があり、作用も効き方も違ってきます。
また、0-157のような細菌性の食中毒の場合には、下痢止めを飲まないほうがいいケースもあります。安易に下痢止めは飲まずに、薬剤師に相談して、症状に合った薬を選ぶことが大切です。
また長期にわたって下痢が続く場合には、消化器系の病気の可能性があるので、必ず病院で検査をしてもらいましょう。