ブラック企業というのが最近社会問題になっています。「自分が勤めている会社はブラックではない」と思っているあなた。
実は知らず知らずのうちに「社畜」として、会社にとって都合のいい人間になっているかもしれません。
残業や休日出勤が当然だと思っていませんか?
上司の言うことは絶対だと思っていませんか?
会社がすべてだと考えていませんか?
プライベートは充実していますか?
会社に飼い慣らされ、会社の思うままに働く社員で生きていく人たちが世の中にはたくさんいます。
当ページでは、社畜になってしまう人の特徴10選についてご紹介しています。
なにが楽しくて働いているのか・・・。そんな人にはなりたくないと思う人はぜひ、参考にしてみてください。
社畜とは
社畜とは、家畜から派生した造語です。会社の言いなりになって、プライベートもなく、つらい仕事も文句ひとつなく、むしろ嬉々として励んでいる人のことを示します。
他人のこと、あるいは自分のことを皮肉、あるいは、からかいの気持ちをこめて言ったりもします。
もちろん、会社に雇われ、会社から給料をもらって生活しているのですから、会社に養われていることは確かです。
しかし、なぜ「社畜の人」と「社畜でない人」がいるのでしょう。
社畜の人は、自分が知らず知らずのうちに「会社が自分の人生」になってしまっている人です。自分自身のプライベートを犠牲にしても、会社のために尽くします。
残業はもちろん、休日出勤、接待ゴルフ、上司への忠誠心、会社の備品の自腹購入などなど。しかも、給料や待遇に対して文句ひとつ言わないのですから、会社にとって社畜ほど都合のいいものはありません。
とくに社畜になりやすいのは、新卒で入社した人たちです。他の会社を知らないため「会社とはこういうものなんだ」と洗脳されてしまうからです。
新入社員研修や上司・先輩からの指導などで「会社があってこその自分」「会社こそが自己実現の場」などと日々インプットされると考え方も行動も社畜化してしまうのです。
社畜化される人は、今ある自分の現状に「?」を持ちません。裏を返せば、現状に満足しているか、現状を打破しようとする向上心がないかです。
こういった人は、会社中心の世界から、一歩自分を引いてみることです。たとえば、会社とは全く違う世界の人との交流の場を見つけるなどすると、自分の今いるところがどんなところなのかがよくわかるのではないでしょうか。
社畜にならないためには、狭い世界にとらわれないことです。そして、プライベートを充実させて、仕事とのボーダーラインをきちんと分けることが大切です。
社畜になってしまう人の特徴10選
社畜の怖いところは、自分が社畜になっていることを意識できないところです。
最初は「なぜだろう」という気持ちがあっても、日々の業務の忙しさや職場の人たちも同じことをやっていると、「世の中みんなそうなのかな」と思ってしまうからです。
もしかしたら社畜になっているのかもしれないと思ったら、今の働き方を振り返ってみましょう。
それでは、社畜になってしまう人の特徴10選を具体的に紹介していきます。
残業を自慢する
残業時間数や休日出勤数など、表面的には嘆きつつも、実は自慢していませんか。「もう、勘弁してほしいよ」と周りには言っているけれど、「こんなに残業している自分は、会社にとってはなくてはならない存在なんだよね」と自己陶酔している可能性も。
終電で帰ることがひとつのステータスになっている人は社畜化しています。
会社の備品を自腹で買う
社畜になってしまう人は、仕事とプライベートを分けて考えることができません。仕事で必要な実品関係は、当然会社に申請して経費処理してもらうものです。
しかし、社畜の人は、「自分で使うものなのだから、会社で買ってもらうなんて」と考えてしまいます。会社と同化してしまっている証拠です。
自分の給料よりも会社の売り上げの方を心配する
当然サラリーマンは、労働の対価として給料をもらっています。ですから、もらう給料は当然のことで、ためらうことなどひとつもありません。
しかし、社畜は業界の景気動向が悪化したり、会社の売り上げが下降気味になったりすると、自分の給料以前に会社の資金繰りなどが心配になってしまいます。
給料の減額なども、不満ひとつ言わずに「会社のため」と自己犠牲的な発想をしてしまいます。
働き過ぎていると思わない
日本人は、欧米に比べると働き過ぎだといわれています。確かに日本の有給休暇の取得率は世界ワースト1位。
表面的には8時間労働となっていますが、サービス残業などを含めると、時給換算で数百円という結果に。それでも、自分は周囲に比べれば働き過ぎではないと思ってしまうのが社畜です。
無理な状況でも会社に行く
たとえば、大型の台風が直撃するという場合、通常なら電車が動かないから休み、あるいは午後出勤だと考えます。
しかし、社畜は、何としても会社に行かなければと思い込みます。そのためには、何時間も前に家を出たり、会社の近くのカプセルホテルに泊まったりします。
大変な思いをして出勤したという思いに、ある種の高揚感を覚え、自分に酔ってしまっているのです。
上司に気に入られるようにと常に意識している
上司の言いなりになって働くこと=会社の売り上げに貢献しているとは限りません。結果にフォーカスするというスタンスを保つことによって、上司の考え方と対立しても説得力があります。
上司に気に入られようとするあまり、無理難題にも笑顔で応えてしまうのが社畜の始まりです。
プライベートが充実していない
社畜に共通するのが「無趣味」です。夢中になれるものがないために、会社の仕事に情熱を注いでしまいます。
もちろん仕事が好きであればいいのですが、やりたいこともないし、プライベートの時間を持て余していて、会社にしか居場所がないということになって社畜になってしまいます。
評価を気にする
誰でも周りの人から必要とされたい、存在意義を認めてもらいたいと思います。しかし、その気持ちが強すぎると周りからの評価ばかりが気になって、いい人、便利な人を演じ続けなくてはなりません。
こういう人こそ、会社にとって都合のいい社畜になりやすいのです。
パートナーがいない
彼女、彼氏、妻、夫といったプライベートを共に過ごすパートナーがいない人も社畜化しやすくなります。
社畜化する大きな原因のひとつが孤独です。ひとりではさびしいから、居場所がないから、搾取されてでも職場にいて、時間を過ごそうという心理状況になります。
家族や恋人と一緒の時間を増やしたいと思えば、効率よく仕事をして、さっさと帰ります。
自分に自信がない
今の会社、おかしくないか…と考えても、「現実問題お金がない」「周りに迷惑をかける」「この会社を辞めて、新しい就職先が見つかるかどうか不安」「転職するだけのスキルがない」などなど、自分に自信がないため、社畜化していく自分に疑問を持ちつつ現状打破ができない人です。
社畜に絶対にならないようにするための5つのポイント
社畜にならないためには、会社にとって都合の良い人間でなくなること。そして、上司の言いなりになるのではなく、しっかりと仕事で成果を表すことです。
そうなれば、定時に帰っても、残業しなくても誰も文句は言いません。
それでは、社畜に絶対にならないようにするための5つのポイントを具体的に紹介していきます。
仕事とプライベートをきっちり分ける
会社は組織でできているので、仕事では上司の命令は遵守しなくてはなりません。しかし、プライベートに対する上司の意見に対しては、反論すべきはしっかり反論するべきです。
仕事とプライベートがゴチャゴチャになっているのが社畜ですから、「プライベートであなたにとやかく言われる筋合いはない」ときっちりクギを刺しておきましょう。
進んで残業は引き受けない
残業代が欲しいならば話は別ですが、残業は誰でもやりたくないものです。残業をするからといって、あなたの評価が上がるわけではありません。
むしろ「残業ばかりしている仕事のできない人間」と評価されてしまう危険性もあります。喜んで残業を引き受けてしまうと、あの人に頼めばいいということになって、残業があるたびに回ってくるようになります。
有給休暇はきっちり取る
有給休暇は、会社員の権利のひとつです。友人の結婚式、子供の行事、あるいは旅行のために、正々堂々と取ってもいい休日です。
職場によっては、有給休暇が取りにくい環境にあるかもしれませんが、やはり権利であることをはっきり主張することが大切です。
仕事以外で好きなことを見つける
社畜の共通点は無趣味なところです。人生の中で仕事がすべてといった生き方は社畜まっしぐらになってしまいます。
仕事とは全く関係のない趣味を見つけて、帰宅が待ち遠しい、休日の前になるとワクワクするといった生活になれば、残業・休日出勤などは絶対にしません。
会社以外の人と交流を持つ
会社の同僚以外に友達がいない場合、狭い世界しか見ることができませんから、自分が社畜かどうかも分かりません。
周りはみんな当然のようにして、残業、休日出勤、厳しいノルマなどを強いられているからです。
社畜にならないためにも、自分の知見を広げるためにも、仕事とは関係のないところでいろいろな人と交流を持ちましょう。
そうすれば、今の自分が置かれている状況を客観的に見ることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
会社のためにと、いくら自分を犠牲にしても、給料がそれほど上がるわけでもないですし、地位が上がるわけでもない。
単に、会社にとって、都合のいい社畜人間になってしまわないように注意しましょう。無理がたたって、体調を壊したり、うつ病になったりするかもしれません。
ここまで当ページでは、以下のような社畜になってしまう人の特徴をご紹介しました。
- 残業を自慢する
- 会社の備品を自腹で買う
- 自分の給料よりも会社の売り上げの方を心配する
- 働き過ぎていると思わない
- 無理な状況でも会社に行く
- 上司に気に入られるようにと常に意識している
- プライベートが充実していない
- 評価を気にする
- パートナーがいない
- 自分に自信がない
そして、社畜になってしまわないように日ごろから注意する点も以下のようにご紹介してきました。
- 仕事とプライベートをきっちり分ける
- 進んで残業は引き受けない
- 有給休暇はきっちり取る
- 仕事以外で好きなことを見つける
- 会社以外の人と交流を持つ
会社に利用される働き方は「社畜」ですが、逆に会社を利用する働き方を「仮面社畜」といいます。
上司の顔色ばかり窺って行動するのではなく、結果にフォーカスして仕事に取り組むという姿勢です。
結果を出す人は会社にとって必要な存在ですし、他の企業でも喉から手が出るほど欲しい人材です。
会社のために働く社畜という世界から、自分のために働く仮面社畜を目指して、意識改革をしましょう。