トイレの後に、「なんか凄く臭う…」そんなことを感じたことはありませんか?
他にも
「最近、おならの臭いが臭すぎて気になる…。」
このような経験はありませんか?
便臭とは、自分ではなかなか気がつかない体臭の一種です。
まわりも「臭い」と思っても気を遣ってしまうためなかなか言い出せず、厄介なものです。
さらにエチケットの問題だけでなく、もしかすると隠れた病気があるかもしれません。
当ページでは、腸内環境の改善や日頃の健康管理にもつながる便臭対策10選について解説、紹介しています。
ぜひ、参考にしてください。
便臭の原因
便臭は腸内環境が強く影響します。腸内環境が良い人は、ほとんど臭わないといわれています。
なぜ便には臭いがあるのでしょう。
そしてあまり臭わない時と、臭いがきついときがあるのでしょう。
食べたものは、胃で消化されて腸で栄養を吸収します。
腸が栄養を吸収できるのは腸内に住んでいる細菌のおかげです。細菌によって食べ物は発酵、分解されて栄養が吸収されます。
しかし、この細菌には「善玉菌」と「悪玉菌」がいて、悪玉菌が多くなるとこの発酵臭が腐った臭いに傾きます。
悪玉菌は腐敗ガスを発生させ、そのガスが腸から吸収され、血液にのって全身へとめぐっていきます。
すると毛穴から便臭といわれる臭いが発散されるという仕組みです。
便が腸内に留まる時間が長ければ長いほど、発酵が進んで、腐敗臭が強くなります。
そのため便秘の人は便臭がきつくなります。また、食事の内容によっても便臭の原因になります。
ニンニクなど臭いのきついものを大量に食べたりすると、便臭もきつくなる傾向になります。
腸内環境も良くなる便臭対策10選
便臭は、腸内環境の悪化の証です。
便は単なる排泄物ではなく、毎日の健康状態を教えてくれる重要な情報源といってもいいでしょう。
それでは、腸内環境も良くなる便臭対策10選について具体的に解説、紹介します。
食物繊維を多くとる
腸内の老廃物を早く体内に出すためには、食物繊維を多くとることが大切です。
食物繊維は、腸内の老廃物をからめとって、便のカサを増してくれるので、便通をスムーズなものにしてくれます。
善玉菌を増やす
便臭がきつくなるのは、腸内環境で悪玉菌が多い状態を表します。
善玉菌を増やすための食生活を心がけましょう。
善玉菌であるビフィズス菌は、ヨーグルトなどの発酵食品に多く含まれています。
さらに、善玉菌のエサにもなるオリゴ糖も積極的に摂るようにしましょう。
こちらに関しては、以下の記事も参考にしてみて下さい。
よく噛んで食べる
消化に時間がかかと、便が体内に留まる時間も長くなってしまいます。
体内に留まる時間が長くなると発酵や腐敗が進んでしまいます。
まず口から入る食物をよくかみ砕いて、消化をよくしてやることで腸内での吸収も良くなり、便通もスムーズになります。
ストレスをためない
胃腸は非常にストレスの影響を受けやすい臓器です。
緊張が続くと食欲が落ちたり、下痢になったりするのもストレスによって、胃や腸の働きが鈍くなるからです。
ストレスによる腹痛や下痢、あるいは下痢と便秘を交互に繰り返すような場合は、過敏性腸症候群かもしれません。
ストレスの原因を探り、解消法をみつけるようにしましょう。
バランスのいい食事を心がける
脂肪やたんぱく質の多い食事ばかりをしていると体臭がきつくなります。
日本人は西洋人に比べると、野菜や魚中心の食生活だったので、それほど体臭はきつくなかったのですが、最近は肉食中心の食生活となり、日本人も体臭がきつくなっています。
肉類などのたんぱく質は、アンモニア、硫化水素、インドール、スカトールなど強烈な臭いの元となる成分です。
肉類だけでなく野菜などバランスの良い食生活が便臭を予防します。
ココアを飲む
ココアは、カカオの実をいって、種皮や胚芽を取り除いた後に残る胚乳を粉末にしたものです。
高脂肪食品で多くのビタミンを含みますが、食物繊維の「リグニン」を多く含むことで便臭を軽減する効果があります。
リグニンの効果は、腸内で臭い成分の産生を抑えるとともに、臭い成分を吸収して、便とともに腸内から排出することです。
サプリメントを試してみる
食生活の改善や生活習慣の見直しをすることがまず大切です。
しかし、
「もっと早く効果を実感したい。」
「そんなに待てない…。」
という人には消臭目的のサプリメントを試してみてはいかがでしょう。
このサプリメントの成分は茶カテキンやクロロフィル、イヌリン、ローズオイルなどです。
消臭すると同時に他の香りをプラスする機能を持ったサプリメントもあります。
食べ物やサプリに関しては、以下の記事も参考にしてみて下さい。
大根おろしを食べる
大根おろしは消化酵素であるジアスターゼを多く含んでいるため消化を助けます。
消化を助ける大根おろしを食べることで、便臭の原因である便秘が改善されます。
大根の辛みには、腸内の腐敗を防ぐ効果もあるので、消臭対策で大根を食べるときには、熱を加えて調理をするよりもそのまま生で大根おろしやサラダなどで食べるといいでしょう。
LG21を摂取する
LG21とは乳酸菌の一種です。
胃がんの原因になるピロリ菌に対抗する乳酸菌としてヨーグルトとして販売されています。
一般的な乳酸菌は、胃酸によってほとんどが死滅してしまいますが、このLG21は酸に強く腸まで届く乳酸菌です。
そのため、腸内環境をよくして、善玉菌を増やし悪玉菌を体外に排出する効果があります。
隠れた病気を疑ってみる
特に食生活や生活習慣が変わったわけではないのに、急に便臭が気になりだした時には何らかの病気が隠れているサインかもしれません。
たとえば、便臭がする病気には「糖尿病」「肝臓疾患」「胃炎」「胃潰瘍」「腎臓疾患」などがあります。
もし気になるようなら一度病院で検査してもらいましょう。
便の色にも注目
便は臭いだけでなく、色もその人の健康状態を表します。
日本人の癌死亡率で最も高いのが大腸がんです。
大腸がんの早期発見は便の色でわかることも多く、健康管理にも役立ちます。
黄金色~茶色
便の色は便の大腸通過時間で決まってきます。
短いほど明るい黄色で長くなるとこげ茶に変わっていきます。
この便の色は健康な便と考えていいでしょう。
白~灰色
このような色の便が出た時は、ウイルス性腸炎やこれらの疑いがあるので、すぐに病院へ。
灰白色の便は、胆汁の分泌が悪いときのも出ます。
膵臓に何らかのトラブルが発生したとも考えられるので、やはり病院で精密検査をしてもらいましょう。
黒色
この色の便は血液が混ざっている可能性があります。
血液は酸と接触すると黒ずんできます。
そのため食道や胃、十二指腸などの上部消化管からの出血が疑われます。
やはりすぐに病院で診てもらいましょう。
赤色
血便で最も多いのが痔によるものです。
血便が痔によるものなのか大腸によるものなのか、素人が判断するのは危険ですから、やはり病院で診断してもらいましょう。
危険な病が裏に潜んでいる可能性としては、水溶性の血便の場合は食中毒や潰瘍性大腸炎などが疑われます。
軟便や普通便の場合は大腸がんが疑われますが、どちらにしても大腸内視鏡検査を行ってしっかりとお医者さんに診てもらって安心したほうが良いでしょう。
まとめ
洋式の水洗トイレが普及して、自分の便をしっかり観察する機会も減ってきました。
しかし、排せつの異常は健康に直結するものですから、健康管理の上からも「臭い」や「色」に敏感であるべきでしょう。
当ページでは、便臭対策としては以下が検討することを解説してきました。
- 食物繊維を多くとる
- 善玉菌を増やす
- よくかんで食べる
- ストレスをためない
- バランスのいい食事を心がける
- ココアを飲む
- サプリメントを試してみる
- 大根おろしを食べる
- LG21を摂取する
- 隠れた病気があることも
食べ物やライフスタイル、ストレスなどで腸の動きや状態も毎日変わってきます。
大腸がんなどの病気を初期段階で見つけるためにも便を観察する習慣をつけましょう。